フムスとは、「ひよこ豆と練りごまのディップ」のことで、中東や地中海地域で広く親しまれている家庭料理です。
アラビア語で「ひよこ豆」を意味するフムスの起源は古く、13世紀の料理本にはすでに記載されていました。発祥地はオスマン帝国時代のトルコと言われています。
クリームチーズのようなねっとりとした口当たりが特徴で、濃厚な旨味とコクがあるため、淡白なヴィーガンの食事に重厚感を与えてくれる貴重な一品です。
世界中で大人気のフムスですが、特にヴィーガンの人々には「常備食品」と言われるほど愛されています。
なぜならフムスには、タンパク質や食物繊維、鉄分や葉酸が豊富なひよこ豆のほかに、練りごまやエクストラバージンオリーブ油などの良質な脂質も含まれているため、栄養バランスが良く、ヴィーガンの健康的な食生活をサポートしてくれるからです。
ぜひ、フムスを冷蔵庫に常備していただき、豊かな風味を思う存分お楽しみください。
- 料理人
- ヴィーガン歴15年以上
- NZ国立Toi Ohomai工科大学とWaikato工科大学で2年間料理を学び、同国のレストランで4年間修業
フムスの作り方
【フムスの材料(2~3人分)】
- 茹でたひよこ豆(缶詰):2カップ(350g)
- ニンニクのすりおろし:1かけ
- レモン汁:大さじ4
- 自然塩:小さじ1
- ひよこ豆の茹で汁:大さじ3~5
- 練りごま:1/3カップ(65~70g)
- エクストラバージンオリーブ油:大さじ2
- 茹でたひよこ豆(飾り用):適量
- エクストラバージンオリーブ油(飾り用):適量
- パプリカパウダー(飾り用):適量
- パセリのみじん切り(飾り用):適量
作り方① ひよこ豆と茹で汁を分ける
茹でたひよこ豆をざるにあけます。このときの茹で汁は使うので取っておいてください。
飾り用に、大さじ2のひよこ豆を分けておきます。
作り方② ひよこ豆をペースト状にする
フードプロセッサーまたはミキサーに、ひよこ豆、ニンニク、レモン汁、塩、茹で汁大さじ1を入れてプロセスします。
続けてゆで汁を大さじ1づつ加えながら、クリーミーなテクスチャになるまでプロセスします。
豆が完全にクリーミーになる前に練りごまを入れてしまうと固まりができてしまい、スムースなフムスにならないのでご注意ください。
練りごまを加えて完全に混ざるまでプロセスしたら、オリーブ油を加えてクリーミーなテクスチャになるまでプロセスします。
味を見て足りなければ、塩、レモン汁、練りごまなどを足して調節してください。
お皿に盛り付けてスプーンで溝を作ったら、中心にひよこ豆を飾り、オリーブ油を注ぎ、最後にパプリカとパセリを振りかけて完成です。
まとめ:いつでも食べられるように、ヴィーガンは冷蔵庫にフムスを常備しよう!
フムスは、中東の伝統的なパンである「ピタパン」やクラッカーにつけて食べるのが一般的ですが、以下のような使い方もおすすめです。
- トーストしたパンに、ヴィーガンバターの代わりに塗る
- サンドウィッチを作るときに、ヴィーガンマヨネーズの代わりに塗る
- 野菜スティック(セロリ、人参、きゅうりなど)をディップする
- レモン汁で伸ばして、サラダや温野菜のドレッシングとして使う
- 茹でたスパゲッティに絡めて、クリーミーパスタにする
- 揚げ物(特にファラフェル)のディップとして使う
- スープの隠し味として加える
フムスはいろんなアレンジができるので、飽きずに楽しめるのも人気の理由です。
またシンプルな料理だからこそ、スパイスやハーブ、野菜(ズッキーニやトマト)や果物(パイナップルやアボカド)を加えることで、新たな味を作り出すこともできます。
ぜひ、お気に入りの食材を見つけて、あなただけのオリジナルフムスを作ってみてください。
これからも、さまざまな「簡単に作れるヴィーガンレシピ」をご紹介していきますので、『菜食双子』にまた遊びに来てくださいね。
双子のおすすめは「茹でたビーツ」。ひよこ豆と一緒にビーツ1/2個をプロセスすると、ピンク色になってきれいだよ。試してみてね!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。