
ヴィーガンは動物性食品を一切食べず、動物由来の素材から作られた衣料品や、動物実験をした原料を使用した化粧品や日用品を使わず、動物を利用した娯楽施設にも行きません。
このヴィーガンのライフスタイルが、動物の権利、地球環境、人々の健康を護っているのです。
あなたは、こう思ったかもしれません。
動物を食べないことが、なんで環境や健康を護ることに繋がるの?関係なんてないでしょ。
実は、大いに関係があるのです。「関係しかない」と言っても過言ではありません。
本日はヴィーガン歴15年以上の双子が、「ヴィーガンになる3つのメリット」について詳しく解説いたします。

- 料理人
- ヴィーガン歴15年以上
- NZ国立Toi Ohomai工科大学とWaikato工科大学で2年間料理を学び、同国のレストランで4年間修業
ヴィーガンになる3つのメリット

ヴィーガンになるメリットは、次の3つです。
- 動物へのメリット
- 環境へのメリット
- 健康へのメリット
それでは、一つずつ解説します。
① 動物へのメリット

ヴィーガンは地球上のすべての存在には、自由に生きる権利があると固く信じているため、動物を監禁して虐待して利用して屠殺する、以下のような場所で生産された食品や商品の購入を拒否します。
- 畜産工場(肉)
- 放牧農場(肉・牛乳)
- 酪農場(牛乳、仔牛肉、雌牛肉)
- 鶏卵工場・放し飼い(鶏肉、卵)
- 養殖場(魚介類)
- 動物実践施設(コスメ、日用品)
*これらの動物搾取産業の実態については、『観たら元の自分には戻れない|ヴィーガンドキュメンタリー17選』で詳しくご紹介していますので、ご興味があれば併せてご覧ください。
ヴィーガンは、動物由来の素材を使用した衣料品も避けます。以下の素材名をクリックして、これらの動物素材がどのように生産されるかご確認ください(PETAによる動画付きの記事に飛びます)。
またヴィーガンは、動物たちを利用する以下のような遊びや娯楽施設にも反対しています。
- 動物園
- 水族館
- サーカス
- サファリパーク
- マリンパーク
- ふれあい牧場
- 猿まわし
- 釣り堀
- 競馬
- 闘鶏
- ドッグレース
- ロデオ
- 闘牛
- 乗馬
- 馬車
- ラクダ乗り
- 象乗り
- 釣り
- 金魚すくい
- 昆虫採取
- 狩猟
一人でも多くの人がヴィーガンになれば、これらの動物搾取産業の需要は少なくなり、食用やファッション用、実験用に繁殖させられる動物たち、娯楽用に誘拐されてくる動物たちは減少していきます。
あらゆる動物搾取に反対するヴィーガンが増えれば増えるほど、動物たちは人間による残酷な支配から解放され、自由に生きる権利を取り戻すことができるのです。
② 環境へのメリット

畜産や酪農などの動物搾取産業は、地球環境に壊滅的な被害をもたらしています。
ヴィーガンになる人が増えて動物性食品の需要が減少すれば、動物搾取産業は次々と廃止され、以下のような環境問題は改善されます。
大気汚染
家畜農場(畜産、酪農、毛皮農場など)の動物の糞尿から放出されるアンモニアは、窒素酸化物や硫酸塩など他の大気汚染物質と結合し、汚染された粒子状物質を生成する。
この粒子が大気中に大量に放たれて人間が吸い込むことで、呼吸器や肺機能、心臓の健康が侵される可能性がある[1]。
土壌劣化
森林を開拓した放牧地では、過剰な放牧により家畜が植物を食べ尽くすため土地が砂漠化し、表土浸食が加速する[1]。
表土の深刻な損失は、作物生産を不可能にし、地表水の水質を低下させ、生態系を崩壊させている。
森林破壊
世界の森林破壊の40%は畜産が原因[1]。
放牧のための牧草地と飼料作物を栽培するための農地として、毎年60億本もの熱帯雨林の木々が伐採され続けている。
これにより何千もの野生動物が生息地を失い、生態系の多様性が脅威にさらされている。
種の絶滅・生物多様性の減少
熱帯雨林を開墾した広大な牧草地には、品種改良して繁殖させた選別種の家畜動物が大量に飼育されている。
在来の野生動物たちは放牧家畜の脅威になるため、銃殺や毒殺、罠によって駆除される。
これにより毎日最大200種の野生動物が絶滅しており、この大量絶滅は家畜産業が増加した数十年という短い期間の中で起こっている[1]。
海洋動物の消滅
商業漁業による乱獲と混獲、海に破棄される廃棄物(太平洋ゴミベルトの46%は漁網で構成されている)による汚染が原因で、海洋の生態系が破壊されている[1]。
2048年までに海から魚がいなくなる可能性が高いという説もある。
世界の飢餓
世界中で栽培される作物の半分近くが、家畜用の飼料作物である[1]。
世界では約8億人が飢餓に苦しんでおり、一年間に750億匹の家畜動物に与える飼料作物の代わりに人間の食糧となる作物を栽培し、飢えている8億人の食糧とすれば飢餓問題は改善に向かう可能性がある。
2050年までに世界人口は90億人になると予想されており、家畜産業の早急な見直しが求められている。
パンデミック
森林伐採によって住処を追われた野生動物が、やむなく人間の生活圏に入り人間に接近することで、新たな病原体が伝播してパンデミックを引き起こしている。
野生動物の生息地を破壊することが、結果として人間の人獣共通感染症のリスクを高め、野生動物だけでなく人間自らの生命も危険にさらしている[1]。
動物搾取産業に一切依存しない「ヴィーガンになる」ことで、地球環境の破壊を食い止められる可能性があります。
119か国の約40,000の畜産農場からデータを集め、畜産が環境に与える影響を調査したオックスフォード大学の研究者ジョセフ・プーア氏は、食肉産業がさまざまな環境問題を引き起こしていることを認め、「ヴィーガンになることが、地球への影響を減らすための、唯一にして最大の方法」と述べています。
③ 健康へのメリット

多種多様な植物性食品を食べる「ヴィーガン食」には、食物繊維、抗酸化物質、植物化合物(フィトケミカル)、植物性タンパク質、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、葉酸、ビタミン A、C、E などが豊富に含まれているため、健康状態の向上につながります。
バランスの取れたヴィーガン食は、次のような健康上の利点と関連付けられています。
心臓病のリスクの軽減
ヴィーガン食には飽和脂肪酸が少ないため、ヴィーガンの血中コレステロール濃度は低く、心臓病を発症するリスクが肉食に比べて少ない。
またヴィーガン食には血圧を下げる作用もあるため、高血圧が原因の心臓発作や心不全、脳卒中なども予防できる[1]。
2型糖尿病の改善と予防
ホールフードのヴィーガン食には血糖値を下げる作用があり、2型糖尿病の発症リスクを軽減する野菜、果物、全粒穀物、ナッツ・シードも豊富に使われている[1]。
カロリーも少ないので減量にも役立ち、糖尿病予防に必要な「適性体重の維持」もできる。
癌の発症リスクの軽減
ヴィーガン食には、肉や乳製品に残存する発がん性の成長ホルモンが含まれておらず、さらに植物の抗酸化物質が癌の危険因子を減らすため、癌(結腸直腸がん、前立腺がん、乳がんなど)に罹患するリスクが減少する[1]。
アルツハイマー病の予防
ホールフードのヴィーガン食には認知機能を高める抗酸化物質が豊富に含まれているため、アルツハイマー病の発症リスクを軽減するのに役立つ可能性がある[1]。
抗生物質耐性のリスクの軽減
ホールフードのヴィーガン食では、肉や乳製品に残存する抗生物質を避けることができ、抗生物質耐性菌(抗生物質が効かない)に感染するリスクが減少する。
家畜産業における抗生物質の過剰使用は、現在世界問題になっている抗生物質耐性菌の発生に寄与している[1]。
米国栄養士協会は、「適切に計画されたヴィーガン食は健康的で栄養的にも適切であり、特定の病気の予防と治療において健康上の利点をもたらす可能性がある 」という見解を述べています。
ヴィーガン食に使われる食材については、『【菜食料理人が教える】ヴィーガンが食べられる食材一覧|買い物リスト付き』で詳しく解説していますので、ご興味があれば併せてご覧ください。
また以下の記事では、動物性食品がもたらす健康リスクについても解説していますので、ぜひご一読ください。
まとめ:ヴィーガンになるデメリットはほとんどない

今回は、「ヴィーガンになる3つのメリット」について解説しました。
動物、環境、健康、どれに対しても、ほぼメリットしかないと言っても過言ではありません。
がんばってデメリットを探すなら、「ビタミンB12が摂りづらい」「気軽に外食できない」「コスメやファッションブランドが制限される」ことくらいです。
ただ、ビタミンB12はサプリで簡単に摂取できますし、最近はヴィーガン・カフェも増えてきましたし、品質の素晴らしいヴィーガン・ブランドはたくさんあるので、そんなに重大なデメリットではありません。
「動物を搾取する」という世の中の常識を疑ってみることで、動物たちの命が助かり、環境破壊が止まり、人びとが健康になるのですから、挑戦してみる価値はあると思います。

動物、環境、人の健康が、お互いにWin-Winなのが「ヴィーガン」という生き方だよ!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。