即席ピクルスとは、野菜をピクルス液に漬けて冷蔵庫で1週間熟成させ、まだフレッシュでシャキシャキな食感の野菜を楽しむ酢漬けのことです。通常のピクルスとは違い発酵はさせません。
酸味と甘みのバランスがよく、とても爽やかな風味で、ヴィーガンのヘルシースナックにぴったりです!
このピクルスの塩分含有量は2~5%。作ったらすぐに冷蔵庫で保管するので、長期保存のために塩分濃度を高くする必要もなく、お好みの塩味で安全にお作りいただけます。
今回ご紹介するレシピでは、人参やカリフラワー、大根や玉ねぎを使用していますが、どんな野菜でも簡単に美味しく漬けることができます。
ぜひ旬の食材で、あなた好みの即席ピクルスを作ってみてください。
- 料理人
- ヴィーガン歴15年以上
- NZ国立Toi Ohomai工科大学とWaikato工科大学で2年間料理を学び、同国のレストランで4年間修業
即席ピクルスの作り方
【即席ピクルスの材料(2~4人分)】
ピクルス液
- 純米酢:500g
- 熱湯:500g
- 素焚糖:250g
- 自然塩:12.5~25g
人参のピクルス
- 人参:4~5本
- 生姜スライス:5枚
- 生コリアンダー:5本
カリフラワーのピクルス
- カリフラワー:1/2株
- 黒コショウ粒:小さじ1
- マスタードシード:小さじ1
- ターメリック:小さじ1
玉ねぎのピクルス
- 玉ねぎ:2個
- 黒コショウ粒:小さじ1
- クミンシード:小さじ1
- ベイリーフ:2枚
大根のピクルス
- 紫大根:1本(どんな大根でもOK)
ハーブやスパイスはオプションです。加えなくても美味しく仕上がります。
また、使用するハーブやスパイスに決まりはありませんので、いろいろな組み合わせを試して、自分好みの味を探究してみてください。
作り方① 瓶と蓋を熱湯とアルコールで消毒する
熱湯を入れるので、必ず耐熱ガラス瓶を使ってください。ジャムやパスタソースの空き瓶を再利用してもOKです。
熱湯消毒を始める前に、瓶をぬるま湯で洗ってガラスの温度を「温かく」しておきます。冷たい状態の瓶に熱湯を注ぐと、急激な温度変化(熱衝撃)で割れる場合があるのでご注意ください。
ぬるま湯で温めた瓶をボールに上向きで入れ、中に沸かしたての熱湯(90℃以上)をあふれるまで注いだら、20~30秒待ちます。
やけどに気をつけながら、瓶を逆さにしてお湯をボールの中に捨て、網の上に逆さに乗せて乾燥させます。
瓶が完全に冷めたら、内側にアルコールを吹きかけて消毒し、キッチンペーパーでしっかりと拭き取っておきます。
蓋の内側にもアルコールを吹きかけて消毒し、ペーパーで拭き取ってください。
このようにして、4瓶準備します。
作り方② 野菜を準備する
人参は皮を剥き、瓶に入る長さのスティック状に切ります。
カリフラワーは外側の硬い葉を切り落とし、花蕾を小さく切り分けます。
玉ねぎは皮を剥き、薄くスライスします。
玉ねぎをボールに入れて水をひたひたに注ぎ、5~10分さらして辛み成分(硫化アリル)を取り除きます。
ザルにあけて水を切り、キッチンペーパーで水分を拭き取っておきます。
玉ねぎの辛味がお好きな方は、水にさらす必要はありません。
また、長時間(10分以上)水にさらすと玉ねぎの風味が失われてしまうので、ご注意ください。
紫大根は皮を剥き、1センチのダイス切りにします。
作り方③ 瓶の中に野菜を詰める
それぞれの瓶の中に、野菜、スパイス、ハーブを詰めます。
作り方④ ピクルス液を作る
ボールに素焚糖と塩を入れ、沸かしたての熱湯を注いでよく混ぜながら、素焚糖と塩を溶かします。
完全に溶けたら酢を加えてよく混ぜ、ピクルス液を作ります。
このレシピの塩分濃度は、総液量1250gに対して1~2%となっています。まず12.5gの塩を加えてみて、味を見ながら25gを上限に調節してください。
このレシピでは素焚糖を使用しているので、液体の色は茶色くなっています。
もし透明な液体にしたい場合は、ヴィーガンの白砂糖(精製に牛や豚の骨炭を使用していないもの)をお使いください。
作り方⑤ ピクルス液で野菜を漬ける
ピクルス液を、野菜がひたひたに浸かるまで注ぎます。
瓶のまわりに付いたピクルス液をきれいに拭き取り、蓋をギュっと固く閉めます。
冷蔵庫に入れて1週間寝かせます。一日に1回は天地をひっくり返し、中のピクルス液が均一に混ざるようにします。
*この即席ピクルスは通常の保存用ピクルスとは違い、常温で熟成させると腐ってしまうのでご注意ください。
即席ピクルスは、生野菜のようなシャキシャキした食感が特徴のピクルスです。
もし柔らかい食感のピクルスがお好みならば、酢、水、素焚糖、塩を鍋に入れて一度沸騰させ、熱いままのピクルス液を瓶に詰めた野菜に注ぎます。
すぐに蓋をして、瓶が完全に冷めてから冷蔵庫に入れて1週間熟成させてください。
「即席ピクルス」は開封後も必ず冷蔵庫に保管し、2~3週間以内に食べきってください。
まとめ:冷蔵庫に即席ピクルスを常備して、いつでもシャキシャキ食感のヘルシースナックを楽しめるようにしよう!
野菜を全部取り出して残ったピクルス液は、ドレッシング、野菜の南蛮漬け、マリネ、照り焼き、甘酢煮などを作るときの調味料としても使えるので、捨てずにお使いください(使用期限は1週間以内です)。
野菜が余って使い道に困ったときにも、ピクルス液に漬けて冷蔵庫に入れておけば簡単に「常備菜」が作れます。
また、ピクルス(酢漬け)を食事の一番初めに摂取すると、食後の血糖値の上昇率が89%に抑えられたという報告もあるので、ぜひ食事の最初に召し上がって、ヴィーガンの健康維持にお役立てください。
これからも、さまざまな「簡単に作れるヴィーガンレシピ」をご紹介していきますので、『菜食双子』にまた遊びに来てくださいね。
「残ったピクルス液大さじ3」を「豆乳1カップ」で割ると、ヨーグルトドリンクみたいになって美味しいよ。試してみてね!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。